京都府立医科大学 生物統計学教室は臨床・疫学研究の計画・実施、データ信頼性確保を行っています。

京都府立医科大学 大学院医学研究科生物統計学 医学部医学科生物統計学教室 京都府立医科大学 研究開発・質管理向上統合センター 生物統計・データマネージメント部門

教  育(2025年度)

鴨川統計集会 (Kamogawa Statistical Conference; KSC)

当教室では大学院統合医科学専攻の演習として、「鴨川統計集会」(Kamogawa Statistical Conference; KSC)を実施しております。

  • 4/8 (火) 16:00-17:30 臨床医学学舎6階 第6会議室
  • 中田 美津子「臨床試験シミュレーションソフトFACTSの紹介」
    FACTSは、米国の統計コンサルタント会社Berry Consultantsが開発したシミュレーションソフトで、用量漸増試験、用量探索試験、アダプティブ試験、バスケット試験、アンブレラ試験、プラットフォーム試験など数多くの複雑で革新的な臨床試験のシミュレーションを行える。操作はプログラミング不要のGUIで、C++言語を用いているため処理が早い。今般、当教室で教育目的またはアカデミア内での使用に限定したFACTSライセンスを取得した。当日はデモを交えてFACTSの機能を紹介する。

  • 内藤 あかり「A basket trial design accounting for baseline risk across strata」
    ベースラインリスクが異なる被験者を組み入れる臨床試験では、ベースラインリスクによる層ごとの解析は検出力が十分でない場合がある。一方で、ベースラインからの変化量の解析、またはモデルベースの解析は、検出力は高くなるが層間で治療効果が等しいことを仮定する必要がある。本発表では、中間的なアプローチとしてベースラインリスクの違いを考慮して治療効果の類似度に応じて層間で情報共有を行う、2値評価項目の単群バスケット試験デザインを提案し、シミュレーション結果を発表する。

  • 5/13 (火) 16:00-17:30 臨床医学学舎6階 生物統計学教室
  • 堀口 剛「欠測データへの対処と多重代入法の概要」
    臨床疫学研究において、欠測データへの適切な対処は解析の信頼性という点で重要である。本発表では、データベース(JROAD)研究を背景に、欠測を無視する方法から補完や直接推定に至るいくつかの手法を概観する。特に、Rubinにより提案された多重代入法の考え方と実装手法(Joint modeling、EMB、FCS)に焦点を当て、それぞれの前提、長所、短所を比較する。また、外部情報を活用した近年のアプローチも紹介する。

  • 三島 遼

  • 6/10 (火) 16:00-17:30 臨床医学学舎6階 第6会議室
  • 中田 美津子

  • 兼松 友希

  • 7/8 (火) 16:00-17:30 臨床医学学舎6階 生物統計学教室
  • 手良向 聡

  • 9/16 (火) 16:00-17:30 臨床医学学舎6階 生物統計学教室
  • 10/14 (火) 16:30-18:00 臨床医学学舎6階 第6会議室
  • 横田 勲

  • 11/11 (火) 16:00-17:30 臨床医学学舎6階 生物統計学教室
  • 12/9 (火) 16:00-17:30 臨床医学学舎6階 第6会議室
  • 1/13 (火) 16:00-17:30 臨床医学学舎6階 生物統計学教室
  • 2/10 (火) 16:00-17:30 臨床医学学舎6階 第6会議室
  • 3/10 (火) 16:00-17:30 臨床医学学舎6階 生物統計学教室

当教室では学内で以下の講義を担当しております。

大学院統合医科学専攻(総合コース専門領域)

【講義A】・・・1年次

  • 1) 研究実施計画書、評価項目、統計的仮説、ランダム化
  • 2) 標本サイズ設定、解析対象集団、中間解析、サブグループ解析
  • 3) 観察研究のデザイン

【講義B】・・・2年次

  • 1) 推測統計学の基礎、基本となる統計手法
  • 2) 予後因子解析、予後指標の構築、代替評価項目の評価
  • 3) メタアナリシス、医療経済評価

【演習】・・・1~2年次

 鴨川統計集会を参照してください。

【特講】・・・1~3年次

 生物統計学分野における最先端の研究について講義・演習を行う。

【論文指導】

 医学研究の統計的方法論について課題を設定し、文献レビュー、既存手法の整理、新規手法の開発・提案などを行えるように指導する。また、医学研究データの統計解析に基づいて、予後因子の同定、予後指標の構築、予防・診断・治療効果の推定を正しい方法で行えるように指導する。

大学院統合医科学専攻
(総合コース共通領域・がんプロフェッショナル養成専門コース)

【医学研究方法概論】 「医学研究における統計学の役割(手良向)」
6/17   16:10~17:40 オンライン講義(Zoom)

 医学研究において頻度流統計学(主に統計的仮説検定、P値、信頼区間)を正しく利用するための心得について解説した上で、将来主流になるであろうベイズ流統計学の基本的考え方と可能性を解説する。

【統合医科学概論】 「予後因子解析と臨床予測モデル構築(手良向)」
10/6   18:00~19:30 オンライン講義(Zoom)

 予後/リスク因子解析は観察研究等のデータから重要な情報を得る基本的手法の1つである。また、患者をリスクグループに分類する臨床予測モデルは臨床に有用なツールとなり得る。本講義では、予後/リスク因子解析および臨床予測モデル構築の方法論を基礎から解説する。


大学院医科学専攻(修士課程)

【医科学研究法概論】「医療統計学」と合同実施

 10/8  4限 (中田) 北臨床講義室、 10/22  3限(中田) 北臨床講義室 

 臨床研究およびメタアナリシスの方法論および統計学的推論の基本的考え方を理解する。

【医科学演習】  

 臨床試験論文を正しく読むために、CONSORT声明(臨床試験報告ガイダンス)に基づいて試験デザイン、統計解析手法、結果の解釈などについて指導する。
 


保健看護学研究科(博士課程)

【統計方法論特別講義】

 研究計画の方法として、臨床研究(臨床試験・観察研究)の方法論を理解した上で、研究実施計画書の概要が作成できることを目標とする。統計解析の方法として、データの適切な要約と視覚化の仕方、統計手法を正しく理解した上で、研究デザインおよびデータに対応した統計解析が行えることを目標とする。
 

大学院特別講義

『メタアナリシスの方法と実践』

講師: 大庭 幸治 先生
         東京大学大学院 情報学環 教授

※ 詳細は決まり次第掲載します。



医学部医学科

【生物統計学】

生物統計学は、臨床・疫学研究の方法論の基礎となる学問である。臨床・疫学研究の計画・デザインの段階から統計解析・報告の段階まで、生物統計学の知識とその活用が必須となる。本講義では、数学的な厳密性を保ちつつ、実践における有用性を重視して、生物統計学に基づく科学(ヘルスデータサイエンス)の考え方を講義する。

第3学年

1. 10/7 3限  臨床研究と生物統計学(手良向)
2. 10/7 4限  データの記述と推測(中田)
3. 10/14    3限  頻度流統計学とベイズ流統計学(堀口)
4. 10/14    4限  2群の比較(内藤)
5. 10/21    3限  分散分析と一般線形モデル(中田)
6. 10/21    4限  交絡バイアスとその調整(松山教授・非常勤講師)
7. 11/4    3限  生存時間解析(内藤)
8. 11/4    4限  ロジスティック回帰分析とコックス回帰分析(手良向)

【医療統計学】・・・第5学年

9.    7/23 4限 評価尺度の信頼性と妥当性 (中田)
10.  7/303限 臨床試験デザイン(1)(堀口)
11.  7/30 4限 臨床試験デザイン(2)(堀口)
19. 10/8    4限 観察研究デザイン(中田)
20. 10/22    3限 メタアナリシス・費用効果分析 (中田)
21. 10/22    4限 診断法の統計的評価(講義の確認テスト)(手良向)

【総合講義:早期体験実習Ⅱ】・・・第1学年 11/6 、11/7


 

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